今回は、私が仕事で携わっている移動体通信システムに関連して記事を投稿したいと思います。
「移動体通信システム」とは、移動しながら(いわゆる無線で)通信が出来る仕組み、分かりやすい例としては携帯電話が繋がる仕組みのことで、現在各国では第5世代移動通信システム(5G)と呼ばれるシステムの導入が進んでいます。
私は新しい機能を実現するための技術開発に携わっていますが、多くの人にとってはシステムを支える技術的背景よりも、5Gが導入されるとユーザーにとって何ができるようになるのか(新しい「機能」)、こちらの方に関心を持つのではないかと思います。
以下では、「4G(第四世代)と5G(第五世代)では何が違うのか」というよく尋ねられる質問に対して、特に5Gで何ができるようになるのか、という点に答える形で記述したいと思います。
まずは、「遊びで」何ができるようになるのか。4Gと5Gとの違いについて、映像としてはおそらくこれが一番分かりやすい例かと思います。
5Gで何ができるようになるのか
遊びで
(物理的に離れた所にいる友達やプロ選手などと)
- リフティングやPK合戦などの単純なゲームを楽しむことができる、
- 仮想的にサッカーやフットサルの対戦をすることができる、
トレーニングにて
(遊びだけではなく)
- チーム、会社、組織内でのトレーニングに活用することができる、
サッカー観戦にて
スタジアム
- 携帯電話を使う時、(ネットに繋がらない、反応が遅い等の)ストレスを感じなくなる、
- 試合観戦とデータによる試合分析を同時に(リアルタイムで)楽しむことができる、
- 2022年ワールドカップ・カタール、ルサイル・アイコニック・スタジアムの紹介映像によると、4Gであっても実現可能なチケットのデジタル化に加えて、好きな選手(ホログラム)とセルフィーで写真が撮れる、食べ物を注文して並ばなくてもよい、ユニホームなどのデジタル試着など、
テレビ(もしくは携帯などで)
- 今まで観られなかった場面、角度から視聴でき、かつ同時に観ることも可能になる、
- 物理的に離れた所にいる友達と一緒に観ることができる、
- 試合観戦とデータによる試合分析を同時に(リアルタイムで)楽しむことができる、
今後は、現地観戦とテレビ観戦の境界が曖昧なケースも出てくる、すなわちスタジアムに足を運んでいなくても、実際にそこにいるかのような体験もできるようになると思います。
実際に体験しておりませんが、Jリーグでも鹿島アントラーズが、この新たな観戦体験を「マルチアングル映像体験シート(オプション)」という名称で販売しているようです。
(放送事業者が)撮影する際に
- 5G SIMカードに対応した撮影機材にて無線(ワイヤレス)で映像伝送有線での映像伝送のみ対応している機材と比べて、撮影者が移動できる範囲、撮影できる角度が大幅に増え、視聴者にとっては新たな視聴経験を得ることができる、
Sky und Vodafone testen erstmals 5G für Medien-Produktion in der 2. Bundesliga
サッカーの試合を撮影している様子の映像を見つけられませんでしたが、私の仕事関連の研修会で似たような事例が紹介されていましたのでここでも紹介いたします。無線(ワイヤレス)の楽器で演奏しているライブの様子です。