ルールブックとは国際サッカー評議会(IFAB)によって制定されているサッカー競技規則を冊子にしたものの通称ですが、もちろんドイツ語でもサッカー競技規則(-regeln)とそれを冊子(-heft/-buch)にしたものとの区別があります。
- Fußballregeln (Fußball-Regeln)
- Fußballregelheft (Fußballregelbuch)
ドイツ語版は IFABから直接発行されています。DFB(ドイツサッカー連盟)がそのドイツ語版を少しも加筆修正せず完全にそのまま再利用しているかどうかは確認できていませんが、少なくとも「DFB による追加説明 (Zusätzlichen Erläuterungen des DFB)」 (日本語版ルールブックの中の「日本サッカー協会の決定」と似た項目)、表紙と裏表紙を加えて DFB もドイツ語版のルールブックを発行しています。
以下は過去数シーズンの表紙です。DFB からの公式なステートメントは確認できていませんが、どうやら 前シーズンの DFB最優秀主審賞(男子/女子)を受賞した審判員が表紙を飾っているようです。
- DFB-Schiedsrichter des Jahres 最優秀主審賞(男子)1975年より授与
- DFB-Schiedsrichterin des Jahres 最優秀主審賞(女子)2004年より授与
最優秀主審賞を受賞した審判員、男子と女子が同時にルールブックの表紙を飾るようになったのは、2016/2017シーズンからです。
表紙
広告等
Schiedsrichter Zeitung とは直訳しますと「レフェリー新聞」で、 DFBが 2ヵ月に一度(年 6回)発行しているレフェリー向けの機関紙です。公式サイトから無料でダウンロードできますし各地域で行われる講習会で無料で配布されていますが、冊子の定期購読(定期的に自宅へ配送: im ABO „Abonnement [abɔnəˈmã̃]“)を希望する場合は有料になりますが申込をすることができます。
こちらは、DFB審判員部門をサポートしているスポンサー企業の広告です(ルールブック 2017/2018より)。
審判員は…
✔️ 1年で 160万試合を担当する(ドイツ国内の全審判員が担当する試合数の合計)
✔️ 120ページにわたる競技規則を理解している
✔️ 全てのシーンを見極めている
✔️ 100% サッカーのことが好き
✔️ 1試合あたり 200 の判断・判定を下している
✔️ 専門性を持ってかつ中立である
✔️ 1試合あたり 12 km 走る
ハードな仕事
そして、毎週毎週 (ドイツ国内の全審判員があわせて)75,000 人の男子・女子に対してフェアーな試合をもたらしている – 中立性、専門性そして大きな情熱を持って。弊社もまさにそのようであります。90年以上にわたって、私達はピッチの外でも「全てがグリーン」であるようにサポートしてきました。
このスポンサー企業は、技術基準適合認定を行う会社のようです。想像するにこの会社が DFB審判部門のスポンサーとなっている理由は、検査・監査の結果、技術基準に適合してれば「グリーン」を付与・認定する、検査・監査は「中立で専門性を持って」というところが、審判員のイメージと合致している、というところでしょうか…
„Seit über 90 Jahren sorgen wir dafür, dass auch abseits des Rasens alles im grünen Bereich ist.“
- der Sachverstand expertise
- die Leidenschaft [ˈlaidnʃaft] passion
裏表紙