研修・講習会

審判員のための「救急鞄」

私が所属する地域では、月に一回参加必須の研修会があります。研修会についての詳細は別の機会に書きたいと思いますが、今回は、ある研修会でのテーマについて触れたいと思います。

テーマは、「審判員のための『救急鞄』。私たちの心身に危害が及びそうになった時、どうすべきか?」

写真は „Erste Hilfe“ 「(緊急時に)初動で行うべきこと」ですが、研修会でのテーマ、「審判員のための『救急鞄』 „Notfallkoffer“ 」は、「緊急時に対応できるように常に持っておく鞄(常に持ち運ぶこと)」に例えて、「緊急時に対応できるよう常に頭に入れておくこと」という意味です。

以下、研修会で配られた資料を翻訳する形で紹介いたします。


審判員のための「救急鞄」

私たちの心身に危害が及びそうになった時、どうすべきか?

1. 誰かに同席と助けを求めること! ホームチームには審判団を守る義務があるが、心身の安全が脅かされている状況において、ホームチームからの助けを得られる得られないに関わらず、審判団を守ってくれる人を探し、その人に同席と安全の確保を頼むこと。

2. 審判団の更衣室を避難場所として使え! 更衣室を防御のために使え。ホームチームのチーム役員すらも更衣室から退出するよう命じる権利が審判団にはある。

3. 審判団の心身の安全が第一! もし審判報告書を完成させることができない時(例えば、レッドカードの事象について記入している際に、妨害など何か悪いことが審判団に対して起こされた時)、「追加事項」に詳細を記入すること。審判委員会に連絡をすること。審判委員会は審判団をサポートします。

4. 挑発をさせたままにしない! 選手、チーム役員、観客から挑発があった場合、挑発させたままにしないこと。

5. 警察: 110 に通報すること!  もし、審判団の心身に危害が及びそうだと思ったり、審判団の更衣室や試合会場から出ることができないと思った時は、警察に電話をすることを躊躇わない。警察が到着するまで避難場所としての審判団の更衣室に留まること。

6. 審判委員会に連絡をすること! もし審判団が困難な状況に置かれた時、審判委員会に直接連絡すること。もし審判団がどうして良いか分からない時、審判委員会は審判団をサポートします。


研修会でのテーマとして、このようなテーマが選ばれるということは、「心身に危害が及びそうな状況」がドイツでは発生するのか?と思われるかもしれません。残念ながら、少なからずそのような状況があり、ゼロではありません。

幸いにも私自身には今のところそのようなことはありませんが、審判仲間がそのような状況に置かれたと少なからず聞いていますし、他の地域でもそのようなことが起きたとのニュースを見ることもあります。とても悲しいことです。

以下の「審判員に対する暴力反対」ワークグループが引用しているのは、ある市町村リーグの試合中、二枚目の警告を受け退場を命じられた選手が 70才の主審を両手で突き倒し、主審は後頭部を打ち意識を失ったケースです。

身近な審判仲間も、二枚目の警告で退場を命じた際に激昂した選手に頭突きをされ、即試合中止、観客が即警察に通報、病院に数日間入院しました。

研修会で配られた資料では、主に試合後に困難な状況に陥った場合を想定しているように思えますが、試合中、試合前、下位リーグの試合は主審一人で試合を担当しますし、あらゆる場面でのケースを想定して、出来ることは準備しておくということが必要だと思います。

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